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トップ  >  団塊シニアのSEX事情  >  3.恋の力でリハビリに励む


「中高年のセックスを考えるフォーラム」
有田 治

◆老人ホームの現場から

養護老人ホームの寮母(介護福祉士)C子さんは、「恋の力」を間近で見た人だ。

「2000年に車椅子で入居したD夫さんは、リハビリの時間になっても部屋から出ようともせず、施設での生活全般が投げやりでした。

ところが翌年に7歳下のE子さんが入居してくると、D夫さんは積極的にE子さんに話しかけたり、一緒にテレビを見たり、お茶を飲んだりするようになりました。

慣れないホームでの生活がスタートしたばかりのE子さんにとってはとても有り難かったんじゃないでしょうか。E子さんもD夫さんと同じように車椅子生活でしたが、D夫さんとの語らいは本当に楽しそうでした。

E子さんが入居してしばらくすると、D夫さんはあれほど嫌がっていたリハビリに真剣に取り組むようになりました。その上E子さんにリハビリのコツを教えたりと大変な変わり様でした。

D夫さんはリハビリスタートから6ヶ月で、杖をついて歩けるようになり、その2ヶ月後にはE子さんもなんとか歩けるようになりました。まさに“恋の力”というほかありません」

恋の力によって二人とも歩けるようになったが、日常の生活では介護が必要な身である。

しかし現在二人はこの老人ホームにいないという。

なぜかというと、D夫さんとE子さんが施設の中で性行為をするようになったからだ。カーテンで仕切られただけの6人部屋では、嫌でも同室者に気づかれてしまう。そして施設の事務所に苦情が入ったり、嫉妬からか二人に嫌がらせをする入居者も出てきた。

居づらくなった二人は施設の近くにアパートを借りて二人で暮らすようになったという。

経過だけを簡単に説明したが、実際はD夫さんとE子さんの家族を巻き込んでの大騒動だったらしい。

遺産相続の問題などが複雑に関係してくるからだろうか、「老いらくの恋」は何かと周囲がうるさい。

(つづく)

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